知能検査・発達検査を受けたけど、よくわからなかった方へ…結果を活かすには
- oyakokangaroo
- 9月10日
- 読了時間: 4分
WISC、田中ビネー(知能検査)やK式(発達検査)を受けたけれど、
結局どうしたら良いのか、受けたことがどう役に立つのか、
よくわからず、もやもやしていませんか?
「数値だけ見せられて終わった」
「説明が難しくて、よくわからなかった」
「助言ももらったけど、役に立ってない」
仕事をしていると、そういった言葉を時々耳にします。
せっかく受けた検査。結果を“活かす”ところまで、たどり着いてこそ意味があります。
今回は、「なぜ活かせないのか」「どうすれば活かせるのか」についてお伝えします。
「よくわからなかった」が発生する3つのパターン
1「数値だけ」が手元にある
WISCやK式などの検査で、IQや発達指数などの数字が並んでいるけれど、「で、どうすればいいの?」と感じたまま。
それだけで一般の方が意味を理解するのはかなり難しいでしょう。ネットの情報や専門書などを見ながら、一人で格闘することになります。専門家にとっても、最低限の情報、という感じです。併せて、説明を口頭で言われたけどよくわからなかった、メモを取る暇もなかった、といった方もいらっしゃるかもしれません。
2説明されたor紙に説明もあるけど、専門用語が多くて理解できない
「ワーキングメモリが…」「視覚的な処理が…」といった、日常なじみのない言葉が並んでいても、理解するのは難しいでしょう。
1と同様に、ネットの情報や専門書と格闘することになります。さらに、それを自分やお子さんに当てはめてイメージすることは、恐らくとても大変かと思います。情報量にもよりますが、専門家なら「それなりにイメージがもてるかな」という段階です。
3助言はもらったけど、今の困りごとにリンクしていない
「〇〇な傾向があるので、△△な時は✕✕してみてください」など、「こういうかかわりが良い」と言われたり、書いてあったりするけど、今直面している悩み(Ex.支度が進まない、かんしゃくがひどい)とは結び付かない。
結局検査をとっても日常に活かすことはできず、困り感についてはどうすれば良いか分からないまま、もやもやが残ります。
大切なのは「困り感」と「結果」をつなぐこと
検査結果は得意なこと、苦手なことを把握して「どんなときに困りやすいか」「どうすれば少し楽になるか」を探るためのヒントです。
でも、それを日常の困りごととつなげて読み解くには、親御さんの話を十分に聴き、専門的な視点から検査結果とつなぎ合わせて、困っていることの背景と対策を考えることが必要です。
私は「検査結果」と「困りごと」をつないで、検査結果をきちんと日常生活に活かせる形にすることを大切にしています。なぜなら、そうしないと時間をかけて検査を受けた意味がなくなってしまうからです。
たとえばこんなふうに活かします。
先ほどの『支度が進まない』を例にすると、5歳くらいの例だと【今困っていること】朝のお支度が遅い、一人でできない
【検査結果】
・言葉を理解することは得意・描いてあるものを理解することは得意
・言葉で言われたものを覚えておくことが苦手
・単純な作業を行うことは得意
【日常の工夫】
・『おしたくの順番表』を書いて貼っておく
・言葉で指示をする時は、おしたくに限らず1、2個までにする
【検査結果】から【日常の工夫】か見いだせても、それが【今困っていること】とつながっていないと、困り感はなくなりません。(2のパターンですね)
このように、3つをつなげることで、検査結果が初めて、生きた、活きた情報になります。
もし、結果を持て余していたら——ご相談ください
【今困っていること】【検査結果】【日常の工夫】をつないで活かす。それは私が専門家としてできることです。
検査結果は、検査をとった人が持っている情報量が当然一番多いのですが、手元にある検査結果から、今の困りごとをお聞かせいただくことで、その子その人に合った、日常の工夫を見つけることができるかもしれません。
「検査は受けた。でも、それを活かせていない気がする」そんなときは、一度ご相談ください。
せっかく受けた専門的な検査、ぜひ活かしていただきたいです。
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ただし、知能検査・発達検査も万能ではない
知能検査はあくまで知能を測るもの(発達検査は+運動面)です。そのため、すべての困りごとが、知能検査を受ければ解決するわけではありません。それでも、知能検査・発達検査は大きなヒントになってくれるかと思います。
さいごまでお読みいただきありがとうございました。







